2010.03.05 | news

メイキング・オブ・おまひま番外編  仮面プロデューサーの一番長い日

無事、オンエアされた『おまもりひまり』 第9話。

その裏には、男たちのドラマがあったのだ。なんてな。

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『おまもりひまり』 第9話「猫鳴く忍び寄る闇」が、無事 チバテレビとテレ玉でオンエアされた翌日。

別作品のシナリオ打ち合わせ現場で 「巨乳だ!微乳だ!」 と騒いでいた仮面プロデューサーの携帯が鳴る。

『おまもりひまり』を担当する代理店 (わかりやすく言うと、テレビ局に番組を納品する会社)の担当氏からだった。

 

『すみません、非常事態です・・・』

電話の向こうの代理店 担当氏によると。

 

『テレビ○○さんが、このままじゃ放送出来ないから、直して再納品してくれ、って言うんです』

「でも、テレビ○○さんって、放送明日だよね」

『だから、明日の朝一番の新幹線で、持って来てくれって』

 

時計を見る。午後3時過ぎ。

朝一番の新幹線って、もう半日ちょっとしかない。

  

「だって『直して』って言われた所は直したじゃん」

『それがですね、緋鞠が凛子に裸でくっつくシーンを、どうしても直してくれって』

 

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  ここかーーーーーーーーーーっ!

 

  コレは・・・確かに・・・。

 

『あと、明夏羽の・・・』

「えーーーー明夏羽の出番は全部チェックしたじゃん!」

『いや、優人が胸をもむシーンが』

「おぉ!あそこ服を着てたから油断した・・・って、もう物理的に間に合わないと思うよ」

『間に合いませんかねぇ』

「うん、もう編集室が空いてないと思う」

 

編集室とは、アニメ制作会社が作ったバラバラの映像素材を、テレビ放送用に30分につなぐ、最後の作業場。

つまり、最後の仕上げは、アニメ制作会社ではなく、外部の施設である編集室で行う事が多いのだ。

 

この『編集室』は、アニメ番組だけでなく、実写のドラマやコマーシャルも請け負ってるので、「毎週、△曜日の○時はこの番組」とレギュラーで押えられている事が多く。

急に 「今すぐやりたいんだけど」と言っても、押えられない事が多いのだ。

 

ちなみに 『おまもりひまり』の修正は通常、編集室に持ち込む前の段階で、監督立会いの元、ゼクシズさんで修正を入れてから編集室でつないでいるのだが。

 

もうこの段階では、編集室で修正を入れるしか方法はない。

 

結局、代理店担当氏は 『もう一度、今のバージョンで放送できないか局と交渉してみます』と電話を切り。

 

仮面Pは打ち合わせに戻って 「いやぁ、昨晩の『おまもり』がエロすぎて大変ですよワッハッハ」「じゃぁ我々の作品もエロくしましょう!」などと盛り上がりつつも。

 

頭の中では 「テレビ○○で、今週の『おまひま』が放送できなかったら、どうしようどうしよう」という考えがぐるぐる回り。

 

打ち合わせを中座して、ゼクシズさんに電話。

 

「『ひまり』の9話なんだけどさぁ。今夜中に≪光渡し≫追加出来る?」

『いやぁ、編集室が空いてないでしょ~』

「ですよね~~」

 

シナリオ打ち合わせに戻り、「CM前にエロシーン! CM明けにエロシーン!」と充実した会話をこなしつつも。

 

また中座して、知っている編集室に、かたっぱしから電話をかける。

 

「今夜、編集したいんだけど、お宅空いてない?」

『いやぁ、急に言われても無理ですねぇ』

「ですよね~~」 

 

打ち合わせ終了後、本当なら WEBラジオ 『おまひま☆HR』の収録に立ち会うはずだったのだが。

会社に戻って、代理店や編集室と連絡を取り続ける事にする。

 

『おまひま☆HR』も、初期にはいちいち 「今の発言はニャー音で消してくれ」とかお願いしてたが、いろいろともう手遅れな気がするし(笑)

 

会社に戻ったら戻ったで、こういう日に限って、いろんな人が仕事を持ってくる。

 

「『そらのおとしもの』のTシャツデサインのチェックお願いしま~す」「美月じゃなくて見月!」

「『おまもりひまり』の記事チェックお願いしま~す」「緋毬じゃなくて緋鞠!」

「『鋼殻のレギオス』の台湾版DVDのチェックお願いしま~す」「オレ中国語読めないよ何チェックすればいいんだよオイ」

 

とかやってるうちに、もう夜の7時じゃん!

「朝一番の新幹線」まで12時間ないじゃん!

 

わー!

 

このままテレビ○○で「おまひま」の放送が落ちたらどうしよう!

 

どっかからフェリーの映像を入手するしかないのか!

 

などと、テンパってると。

 

代理店 某氏から着信が。

 

『あ~~。どうもどうも。テレビ○○さんがですね。やっぱり、どうしても直してくれって言うんですねぇ』

「終わった!」

『それでですねぇ、ウチで編集室、なんとか押えました。二時間後から作業できます』

「なんと!すぐゼクシズに電話だ!」

 

代理店某氏のフットワークで、毎週 『おまもりひまり』の作業をしているオペレーターさんも確保できて。

無事、作業は終了したのであった。

 

「じゃぁ、明日 朝一番の新幹線で持っていきます!」と爽やかな笑顔の代理店某氏に、仮面Pが一言

 

「あ、今回の事、緋鞠のブログに書いていい?」

 

という会話が5時間前で、5時間後に某氏が新幹線で持っていく 『おまもりひまり』が、24時間後に放送されます。(なんか不思議)